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ヘスペリジンの血流改善効果
 女性の7~8割以上が冷え性であるといわれていて、その改善ニーズは高いですが、冷え性の研究や治療方法の検討は少ないのが現状です。ヘスペリジンは、古くから末梢血管強化作用が知られており1)、その生体吸収性が改善された糖転移ヘスペリジンの血流改善作用について研究されています。
 20~30代の冷え性を自覚する健常女性11名に、糖転移ヘスペリジン(250 mg)カプセルまたはプラセボ(粉糖250mg)カプセルを経口摂取してもらいました。30分間安静の後、左手を15℃の冷水に1分間浸す冷水負荷をかけ、左手先の表面温度、血流量、血管幅を経時的に測定しました2)。その結果、手の表面温度は、プラセボ群では40分経っても回復しませんでしたが、糖転移ヘスペリジン群では、20分程度でほぼ冷水負荷前の温度に回復しました(図1;30分時点)。また、体表面温度、血流量、血管幅は、糖転移ヘスペリジン群の方が有意に増加しました。  全身への影響を調べるために、24℃に調整した部屋で、健常女性(18~22歳)46名に糖転移ヘスペリジン(500 mg)カプセルまたはプラセボ(粉糖500mg)カプセルを経口摂取してもらい、手指先、手首、足先など体表面温度の変化を計測しました3)。体表面温度は経時的に低下しましたが、プラセボ群に比べ、糖転移ヘスペリジン群では、摂取40分以降で有意にその低下が抑制されました(図2;手指先)。また、心拍変動性の解析から、摂取30分以降で、プラセボ群に比べ糖転移ヘスペリジン群では副交感神経が優位に推移していました。
 以上の結果から、糖転移ヘスペリジンは、自律神経を介して(副交感神経を優位にし)、血管幅を拡張し血流量を増大させることで、体表面温度を上昇させ、冷え性を改善すると推定されました(図3)。なお、以上の試験は、無作為化二重盲検プラセボ対照クロスオーバー試験で実施されました。
 血流の滞りは体調不良に繋がること、ストレスなどによる自律神経の乱れから男性の冷え性も報告されていることから、糖転移ヘスペリジンの利用の拡大が期待できます。

文責:米谷  俊((株)ファーマフーズ)

参考文献
  1. 1) Rusznyak ST, Szent-Gyorgyi A: VitaminP : Flavonols as Vitamins. Nature138 : 27, 1936
  2. 2) 吉谷佳代,南利子,宅見央子 ほか:冷えを訴える女性に及ぼす酵素処理ヘスペリジンの効果.日本栄養・食糧学会誌 61 : 233-239, 2008
  3. 3) Takumi H, Fujishima N, Shiraishi K et al : Effects of α-Glucosylhesperidin on the Peripheral Body Temperature and Autonomic Nervous System. Biosci. Biotech. Biochem. 74 : 707-715, 2010
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