理事長挨拶
![]() ヘスペリジンはビタミンPとも呼ばれるバイオフラボノイドの一種です。1936年にハンガリーの生化学者、アルバート・ゼント=ジョルジ(Albert Szent-Gyorgyi)によって発見され、その作用として、毛細血管の柔軟性を保ち、強化するビタミン様作用があります。陳皮の主成分で柑橘類に多く含まれ、日本人が長年、食してきた安全、安心な食品成分の1つです。その他にも、血清脂質、血流循環、骨代謝の改善、血圧降下、ビタミンCリサイクル、眼病予防、抗酸化などの多彩な作用があり、優れた機能を持つ食品成分であることは学術的に認められています ヘスペリジン研究会(旧名称:糖転移ヘスペリジン・ビタミンP研究会)は、ヘスペリジンをはじめとする柑橘類由来の生理活性物質に関する基礎的および応用的な研究を進め、得られた成果についての発表、情報交換、社会に対する情報発信を行うことにより、ヘスペリジン等に関する研究の進歩・普及を図り、もって我が国の農業、食品およびこれらの関連する産業の発展と国民の健康増進に寄与することを目的として、2009年にスタートしました。発足当初はヘスペリジンを研究している人は多くはありませんでしたが、産学を中心に活動を進めてきたことで、最近では医薬や食品栄養に留まらず、化粧品用途や農林・水産など様々な分野の研究者にも数多くご参加いただいております。多くの分野のご専門の皆様のおかげで、毎年斬新な学術的知見が発表され、ヘスペリジンの機能的可能性が大きく拡がり、蓄積されています。この場をお借りして研究成果をご発表いただきました皆様には厚く御礼申し上げます。 2024年、更なる発展を目指してホームページをリニューアルしました。日々蓄積していくヘスペリジン関連の学術情報をまとめ、適切な科学的根拠として情報発信して参ります。本会の今後の発展を通して、また様々な分野の研究成果を介して、人生100年時代のための健康寿命延伸に貢献できると信じて活動を続けていきますので、引き続きご協力いただきますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。 ヘスペリジン研究会 理事長 山下 静也 (地方独立行政法人りんくう総合医療センター 理事長) |
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