これまで製品化されているヘスペリジンの機能性
1936年に発見されてからヘスペリジンの薬理研究や機能性研究は精力的に行われてきました。現在までにその薬理学的特性や安全性、そして健康の維持増進に関連するさまざまな機能性を有することが明らかとなっています1,2)。実際に欧州では血管系疾患の医薬品製剤として、米国ではサプリメント製品の配合成分として、国内では総合かぜ薬の配合成分として実用化されています。
一方で、国内の保健機能食品においても複数の製品化実績があります。特にヘスペリジンにブドウ糖を結合させ水溶性を高めた糖転移ヘスペリジンについては、主成分であるモノグルコシルヘスペリジンを機能性関与成分とする特定保健用食品および機能性表示食品が複数製品化されております。そのうち、特定保健用食品においては、血中中性脂肪低下作用と血圧低下作用が許可されており、血中中性脂肪低下作用については「本品は、血中中性脂肪を低下させる作用のあるモノグルコシルヘスペリジンを含んでおり、脂肪の多い食事を摂りがちな方、血中中性脂肪が高めの方に適しています。」という表示内容での製品化実績があります。また機能性表示食品においては、モノグルコシルヘスペリジンを機能性関与成分としたものが113品、その他柑橘由来のヘスペリジンを機能性関与成分としたものが15製品届出されています。最も多く届出されているモノグルコシルヘスペリジンについては、末梢血流の維持作用、冷え改善作用、血中中性脂肪低減作用、血圧低下作用、むくみ軽減作用、尿酸値低下作用を1つまた複数組み合わせた機能性表示食品の届出実績があります。このほか、ミカン混合発酵茶葉由来ヘスペリジンを機能性関与成分とする製品では、睡眠改善作用、疲労感軽減作用、冷え改善作用が、また未熟温州みかんエキス(ヘスペリジン、ナリルチン)を機能性関与成分とする製品では、花粉などによる鼻の不快感軽減作用が表示されるなどの届出実績があります。ヘスペリジン類が有する機能性は多様であるのに加えて、それらの食品区分は、サプリメント形状をはじめ、清涼飲料、粉末飲料、ゼリー飲料、チューインガム、キャンディなど幅広い食品に配合されています。このようにヘスペリジンはさまざまなシーンで健康維持増進に寄与できる機能性成分として、これからますます製品化実績が増えていくものと期待しています。 文責:遠藤 伸一(ナガセヴィータ(株))
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